小菅孝一級建築士事務所
〒357-0205 埼玉県飯能市白子390-7 
家造りの新しい知恵

床下の問題


床下の問題を原点から考えてみます。

もともと日本の床には断熱材などは入っていません。そして囲炉裏やかまどは直接土間に置され、毎日火を入れ温められます。
住居の床下は土壁や板戸で仕切られており、神社のように1年中開放的にしていたわけではありません。
換気は床下最下部の石と土台の隙間等から一番重く冷えた空気が排出されるようになっています。

昭和25年の基準法ができたころから日本の住宅は高床式が標準になりました。かまどや囲炉裏も少なくなり床下を温めることができなくなり、そしてオイルショック以降は床下にも断熱材を入れるようになり床下に生活の熱が伝わることがなくなってしまいました。そのころから湿気の多い床下を守るために防腐剤や防蟻処理を行うようになり環境は悪化してしまいました。現在一般的なべた基礎と基礎の上端から通気をする猫土台では床下の温かい空気を逃がすだけで、下端の冷たい空気は動かせません。

以上の考察から現在では基礎断熱を推奨しています。防蟻処理は揮発しないホウ酸系のものを使えば効果は何十年でも持続します。床材は杉板の無垢材で湿気は床全体で逃がします。基礎断熱のメリットは建物の熱容量が大きくなり建物の急激な温度変化を和らげることができることです。全体暖房をするときは床下全体に蓄熱させるのがベストな方法だと思います。

理想の冷暖房を考える     暖は輻射で、涼は風でとる。
理想的な冷暖房を考えてみます。
冬場の暖房と共にいつも悩まされるのが過乾燥の問題です。
エアコンなどの空気を温める暖房器具では温度を上げるだけなので相対的に湿度は下がってしまい
ます。さらに風が当たることによって乾燥が助長され、おまけに体感温度も下がってしまいます。
さらに暖かい空気が冷たい壁に触れると結露が発生して様々な問題を引き起こします。

これらの問題を解決できるのが、直火やパネルヒーターなどの輻射暖房機です。さらに毎日温めた
り冷やす事で起きる結露や劣化を避けるために蓄熱式の輻射熱暖房とするのがベストな方法です。

冷房については輻射でとろうとすると結露しやすくなります。こちらはエアコンでも良いのですが
風を感じることで体感温度を下げることができます。

更には様々な方法でストレスを軽減することにより、快適に感じる温度帯を広げることができま
す。

同じ温度変化に対しても時間や季節の変わり目を感じさせ生活のリズムを整えるために必要な変化
もあります。真夏や真冬は仕方ないけれど、日本の関東近辺の気候は1年の内の半分は窓を開けてい
た方が気持ちが良いのも事実です。外気から遮断された状態ではなく、心地よく外気を制御するこ
とも大切だと思います